先週の授業で、学生のNさんがが、アイドルグループAKB48の衣装デザイナーについて話をしてくれた。
「AKBの衣装って、みんなおんなじに見えるけど、実は一人一人少しづつ違うんですよ。全部その子に合わせて何か工夫がされているんですよね。これってすごくないですか?」
僕は思わず応えた。
「いやー、その衣装デザイナーさんはすごいね。やっぱり一流だなー。」
「そうなんだよ。衣装に限らず、ものつくりの秘密ってそんなところに隠されているんだよね。」
「つまりそのデザイナーさんは衣装、もちろん衣装を着たメンバー全体、そのパフォーマンス全体に命を吹き込んでいるということが言えると思う。」
「イメージを実現する」というテーマは授業を通じて話してきたけど、これはとても大事なポイントだ。
頭の中にあるイメージやアイデアがあっても実際に作ってみると、なんか違う、もしくは全然面白くないってことはよくある事。
そういう時にはちょっと忍耐が必要になってくる。
何かが足りないって、思うんだよね。
それはやっぱり、「命」と言ってもいいんだと思うけど、そういうものが感じられないと作品もつまらなくなっちゃう。
それじゃ、どうやったらその命が入るかだけど、なかなかパッとはわからない時もある。そういう時でも、なんか違うと思って、あきらめすに続けていると、何かが見えてきたり、気がついたら出来ていたりするもんだ。
AKBのパフォーマンスはとても輝いているけど、一見、気づかないところにそんな工夫もされていたんだね。」
2022/6/21
2011年個展風景
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