野島泉里2021年5月18日2 分イサム・ノグチに会った夢昨晩は、イサム・ノグチに会った夢を見た。 僕が、ノグチのアトリエを訪ねたのだった。 そのアトリエは、二度訪れたことのある牟礼のアトリエではなく、どこか、古くて新しい感じのする町並みの中にあった。 イサム・ノグチの周りには、たくさんの人が集まっていた。そこには、地元の若い人た...
野島泉里2021年5月12日3 分教員の一言僕が学んだ、東京造形大学の彫刻科には、彫刻家佐藤忠良先生がいらっしゃいました。 それもそのはず、佐藤先生は、大学の設立メンバーなのです。 佐藤先生は当時、日本の具象彫刻の重鎮で、なんでも、作品の価格は日本で一番高いといわれていた先生です。...
野島泉里2021年5月6日2 分イチゴの季節マーサさんが誘ってくれれば、夕方、愛犬のボブも一緒に散歩に出かける。 住まいの近くから伸びる下り坂は、子供の時、学校から帰宅するときによく歩いた近道だ。 市街地を見下ろすカーブのところには、野イチゴが群生している。今年は、なり年で、通るたびに、真っ赤な野イチゴが目にまぶしい...
野島泉里2021年4月28日2 分メルト・ダウンからの飛翔上記の表題は、最近仕上げた小作品に付けたタイトルでもある。 メルト・ダウンという言葉は、東日本大震災の折の原発事故によって広く知られるようになった。聴いた感じがあまりにも重く、希望の対極にあるような響きがある。 東日本大震災の惨状が、この言葉でさらに救いがたいものに感じられ...
野島泉里2021年4月20日2 分「わかった」の喜びここ最近、彫刻の形に関する理解が進んだ、という実感がある。 どこがどう進んだのか、説明しろと言われると、なかなかそれはむつかしい。ものを造る人なら、そんなことは良くあるのではないだろうか。 もう、かれこれ30年以上彫刻を造っいて、ようやく 「あ、そうか。」...
野島泉里2021年4月8日2 分南蛮漬けの味に適材適所ということを思う春になった。 隣に住む母が、南蛮漬けを持ってきてくれた。 「春の鯛だよ。」 鯛の南蛮漬けは珍しい。 母は、魚の行商を50年以上やっている、高校時代の同級生から南蛮漬けを買う。魚種は、トラハゼか、アジのどちらかだ。ここの南蛮漬けは、美味しくて大変人気がある。最近では、東京にま...
野島泉里2020年7月25日2 分教えることの喜び 大村はまさんを読みながら「教師というものは研究をしなくてはなりません。」 とは教員の間ではバイブルともいわれている、大村はま著「教えるということ」の中の一節。 ちなみにこの研究というのは、教え方の研究とかいうことだけで言っているのではない。 その理由はなにかというと、子供というものは成績が良いとか...
野島泉里2020年7月13日5 分四大菩薩 私の彫刻思想 再び富士山へ一人の人間には、人間としての力がすべて備わっています。 言ってみれば当たり前のことですが、私たちはこの事実に向き合うことは、なかなか少ないかもしれません。 四大菩薩とは、法華経の従地涌出品の中で、釈尊が滅後の弘教を託す、地涌の菩薩の四人のリーダーのことです。...
野島泉里2020年7月13日1 分満月のように 私の彫刻思想彫刻の仕事には際限がない。 粘土はいくらつけてもまだつけ足りない。 石はいくら彫ってもまだ彫り足りない。 終わりのない仕事だ。 しかし空に満月が輝かないということがないように、必ず形の満ちる時は来るだろう。 それは先人たちの偉大な彫刻を見れば明らかだ。...
野島泉里2020年7月7日1 分彫刻の奇跡彫刻が生まれるということは、奇跡のようなものだ。奇跡に立ち会っている。 赤ん坊が生まれるようなものだ。 でも赤ん坊が生まれるほうが100倍は奇跡だな。 赤ん坊が生まれる奇跡が起こって、その子は一生の間には膨大な仕事をする。...
野島泉里2020年6月25日3 分富士山 私の彫刻思想2013年ころであったか、富士山が世界文化遺産に認定された。自然の山岳が文化遺産にということで話題になった。登録名は「富士山ー信仰の対象と芸術の源泉」である。富士信仰についてはあまり知らない。古くは万葉集にその記述があり、中世以降、富士を神ともたたえる富士信仰は大変活発なも...
野島泉里2020年6月18日2 分コロナ渦中のアトリエ梅雨に入り、夏至ももうそこまで迫りました。今年も早や半分ですね。コロナで世界中が大変な騒動に巻き込まれていく中、私やマーサさんも2月の終わりくらいから、自粛生活に入り、ほとんど外に出歩かない日々が続きました。外部との接触を遮断され、私はアトリエにこもりっきりの生活です。 ...
野島泉里2020年2月21日1 分目標とセルフイメージよく目標を持つべきだといわれますが、確かに目標を持つことによって充実した時間が過ごせるようになります。 ではなぜそうなるのかを考えてみると、僕は目標を持つということが、そのまま前向きなセルフイメージを持つことになるからだと考えます。...
野島泉里2020年2月4日1 分学ぶとは自分に許可を与えること最近思うことは学ぶとは何かということ。 そして思い立ったのが、学ぶことは自分の中に眠っている無限の可能性に許可を与えることではないかということです。 私たちは学ぶこのとを含めて、成長するということを、小さな自分の周りにいろんな知識や経験がバームクーヘンのように積み重なってい...
野島泉里2020年1月29日1 分光を通す石 アラバスターで作品を作っています。アラバスターとは大理石のような見た目で、石膏より少し硬いくらいの、西洋の彫刻家がよく使う石のことです。中にはよく光を通すものもあって、向こう側の光が透けて見え幻想的な感じです。スぺインの巨匠、彫刻家エドワルド・チリーダのように哲学的な意味で...
野島泉里2019年12月15日1 分彫刻を彫りながら思う私にとって彫刻は人生の縮図である、という思いを持ち始めてからもうずいぶんとたちます。今もその思いに変わりはありません。思いや夢を現実の上に実現していくのを、仮に人生とすると、イメージを素材の上に実現していく彫刻の仕事にも、ぴったりり当てはまるからです。このイメージがどこから...
野島泉里2019年11月26日2 分自分の声で 自分の歌を歌う昨日の朝、縁側でマーサさんと一緒にコーヒーを飲みました。朝の冷たい空気の中で、目を閉じて呼吸に集中すると、とても落ち着いた気持です。庭の木の枝と枝の間を行き来する鳥たちを眺めながら、何とも言えない特別な感情をおぼえました。それはとてもいい気分です。特別というのは自分だけの感...
野島泉里2019年1月1日1 分2019年開幕2019年の開幕、おめでとうございます。 さて私は、本年、心がけていきたいことがあります。 それは心を大事にしていこうというもの。 「心こそ大切なれ」との先哲の言葉もあります。 結局のところ、彫刻も心が形になったものです。...